今年も少し遅れて梅雨入りが近づいています。梅雨の時期はじめじめして洗濯物もなかなか乾かないし、気持ちも晴れず、夏が待ち遠しい気持ちになる人が多いでしょう。でも、リワークでは参加するうちに、メンバーの多くが、そんな雨への気持ちはいろいろな気持ちの中の一つに過ぎないと感じるようになるかもしれません。
というのも「雨」に限らず、リワークでは様々な物事について、プログラムで多角的に分析したり、語り合ったりして、自分以外の人の感じ方や考えを知る機会に多く出くわすからです。
先日も「個人プレゼン」というリワークのプログラムで「雨」というテーマでメンバーの皆さんが思い思いの発表をされていました。「個人プレゼン」では、メンバー全員が決められた同じテーマで一人5分の発表をします。その発表を聞いて、メンバーどうし感想を伝え合うのです。発表時間とテーマ以外、発表の形式や内容は自由です。
誰にでも平等に降り注いでいる「雨」というシンプルなテーマであればあるほど、イメージも、連想も千差万別、十人十色の「雨」が語られます。
音楽を想い浮かべて紹介する人、映画や文学作品を通してお話される人、趣味との関連でお話される人、自分の体験や想い出からお話される人・・・。ネガティブな面、ポジティブな面、情報中心の人、思いや考えを話す人、どれもが「雨」という鏡で自分を映し出して自分を眺める作業なのだなと感じます。雨を自分の心情とつなげて「雨降って地固まる」「止まない雨はない」とお話される言葉には、雨からの滋養をメンバー皆にも伝えようという見えない想いも感じられました。
「雨」という一つのことばを、一人ひとりが発表することで、その発表そのものが、その場にいるメンバー同士の心の交流となっていることを感じた時間でした。
自分のプレゼンが誰かの心に届いた感触はどうだったでしょうか。
「雨」が降る度に、語られた様々なことばが浮かぶのだろうなと思うと、もうすぐ始まる今年の梅雨も少しは楽しめるかもしれませんね。