リワークでメンバーの皆さんは日々、様々なプログラムを仲間とともに体験することで、自分一人では得られなかったような気づきに遭遇されています。何かしらの気づきを得ることは、充実感や、達成感、楽しさが感じられることもあるでしょうが、一方で怖さや嫌悪を伴うこともあります。自分で抱いてきた自己像が、他者と関わることで違って見えてくることは心の成長でもありますが、今まで受け入れてきたものを手放す淋しさや、悲しみも生みます。そういった心の揺らぐ体験を仲間と分かち合うことで、メンバー同士の関係も深まっています。
プログラムで心のエネルギーを使った後の休憩時間は、自分自身で静かに味わい直すこともあれば、メンバー同士さらに語り合う様子もみられます。新型コロナ対策で密での会話を避けていただく制限や、時間の制約がある中ですが、皆さんそれぞれ、気持ちを共有したり、考えを伝え合って体験を咀嚼されています。そういった自由な時間での語らいが、プログラムで表現されにくかった生の自分をだせるきっかけになることもあるようです。プログラム体験とは無縁のたわいのない雑談が、相手を深く理解するきっかけにつながっていることもありました。
私自身も、仕事の合間の雑談でスタッフの意外な一面を知ったり、共に笑ったりすることで、職場の人間関係が平面から立体に変わっていくのを感じます。プログラム(仕事)を共に体験する中で築かれる真摯な人間関係と、合間の雑談から生まれる遊び心が調和することでより生き生きと働ける在り方を模索していけるといいですね。