蒸し暑いですね。
夏は寝苦しいのは辛いですけれど、花火大会や夏祭りなど、風情ある夏ならではの風物詩に心躍る季節です。

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さて、今日のブログでは、CRESSの映画鑑賞についてご紹介します。

CRESSでは毎月一本、映画を鑑賞しています。
何を見るかは、メンバー全員で決めています。
毎月テーマを決めて、そのテーマに沿った映画を各自一本ずつ、メンバーの皆さんに考えてきてもらいます。
映画決めでは、メンバーさんに順番に作品紹介をしてもらった上で、映画鑑賞会で見たい作品を多数決で決めています。

これまでCRESSでは、次のような映画を観ました。

『ツレがうつになりまして。』
『最高の人生の見つけ方』
『宇宙兄弟
『しあわせのパン
『テルマエ・ロマエ
『サマータイムマシン・ブルース
『最強のふたり
『リトル・ミス・サンシャイン

みなさんは、この中でご覧になった映画はありますか?
私は、『最高の人生の見つけ方』以外は、どの映画もCRESSで初めて見る映画ばかりでした。
メンバーさんの映画紹介を聞くのはとても楽しみなのですが、名前だけ知っている映画もあれば、全く知らなかった映画もありました。
これらの映画は、CRESSでの映画鑑賞を通じて、出会えた作品です。
それぞれが、思い出深い映画です。
そのとき一緒に鑑賞し、今は卒業されたメンバーさん達の顔が思い出されます。

残念ながら映画鑑賞会に選ばれなかった映画も、メンバーさんの映画紹介を聞いていると、またの機会に個人的にでも観てみたくなります。

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さて、先月6月の映画鑑賞会のテーマは「家族」でした。
奇遇なことに、三人のメンバーさんが、
『リトル・ミス・サンシャイン
を候補に持ってこられました。
ここまで作品が被るのも珍しいことです。
そして、多数決の結果、『リトル・ミス・サンシャインが上映作品に選ばれました。



主人公は、美少女コンテスト『リトル・ミス・サンシャインの栄冠に輝くことを夢見る女の子、オリーブです。
映画は、オリーヴの家族全員で、『リトル・ミス・サンシャインの会場に向かう道中を描いたロードムービーでした。
オリーヴの家族は、皆、曲者(くせもの)ぞろいです。
彼女の家族は、いわゆる“理想的な家族とは程遠いものです。
まったくまとまりなく、バラバラな家族です。
この家族が美少女コンテスト会場までの長い道のり、父親の運転する黄色いフォルクスワーゲンの中に押し込められた状態で、一緒に旅をするのです。

この旅が、ただで済む訳がありません。
ブラックなユーモアも交えながら、家族の姿がコミカルに描かれていきます。
上映中は笑いが起こりました。

ただ、単に笑える映画というだけではありませんでした。
バラバラな家族は、それぞれが皆、何らかのこころの痛みや、人生の暗さを背負っています。
家族は皆、何らかの喪失を経験していきます。

そして、はっきり言えることは、
映画の最初と、映画の最後で、オリーブの家族は、確実に変化している、
ということです。

映画は、家族の成長の過程を描いたものでもあったのです。

映画の終わりは、家族の旅の終わりの場面でもありましたが、しかし、家族の新たな出発をも暗示して、映画は終わりました。

映画のエンドロールが流れる中、メンバーも各人各様の感慨に浸っているようでした。
それぞれが、この映画の世界に入っていたのだと思います。

うつ病で苦しんでいるメンバーさんが、休職中にリワークで、ある映画に出会い、そこで描かれている物語世界に自分を投入すること。
笑ったり、泣いたり、胸が熱くなったり、興奮したり……。
作品の呼びかけに、自分の感情が、はっきりと呼び起こされているのを経験すること。
そして、一人で観るのではなく、リワークルームで、リワークの仲間とともに、一つの作品を観ること。


映画鑑賞会をして思うのは、物語に感情移入できることは、心が生きている証だということです。
それは、映画だけに限りません。小説やマンガも、そうですね。
メンバーさんの中には、好きな小説やマンガの話をしてくれる人たちがいます。
物語は、大切な栄養を心に与えてくれます。
そういう力が、物語にはあります。


7月のテーマは「挑戦」。
そして、卒業されたメンバーさんが紹介してくれた
『ソウル・サーファー』
という映画が、選ばれました。
サメに襲われて片腕を失ったサーファーの女性が、失意の後、再びサーフィンに挑むという、実話に基づく映画とのことです。

今から、どんな映画か、ワクワクします。