人には、それぞれ異なる特徴があります。
“個性を大切に”、“個人を尊重しましょう”
と、私たちは子どもの頃から教わってきました。
しかし、今、改めて考えてみると、それは、わかっているようで、難しい。
それは何故なのでしょう…?
複数人で話しているとき、意見が違う人が出てくるということはよくあります。
例えば会議で話し合いをしているとき、一つの提案について、賛否両論さまざまな意見が交わされます。
そこで、なかなか決まらない…ということが起きてくると、あなたはどう感じるでしょう?
「もう、あの意見でいいじゃないか」
「あっちの方が優れていると思う」
「絶対にこの提案は譲れない」
「どっちでもいいじゃないか」
と、、、。
それでもなかなか決まらない…というのが続くと・・・?
「どうしてそういうことを言うんだ、あの人はどうも納得いかない」
「なぜ、何回言ってもわからないんだ。いつもあの人と意見が合わない」
「あの案がいいに決まってるじゃないか。わからずやだな」
「自分の意見が選ばれないのは、自分が劣っているからだ」
と、最初は、意見の相違が起こっていたはずなのに、その意見を発していた人や自分自身にまで、感情がエスカレートしていってしまいます。
このように、人との関係の中で軋轢を感じることは、多かれ少なかれ、日々、起こっています。
“自分と全く同じ考えの人はいない”と、わかっているけれど、
違う意見が出た時に、“自分の考えが尊重されないなんて”とイライラしたり、
“自分は認められない”と、心のどこかで傷つくような気持ちが動かされたり、
“自分はダメだ”と心を閉ざしてしまったり、、、
人と接触するということは、摩擦が生じてきます。
それはきっと避けられないもののように思います。
自分の思いがあれば、他人の思いがある。
他人と同じ考えを持つこともあれば、そうでないこともある。
人との意見の相違が起こった時、
それを疑問にも感じずに、相手の全てを受け入れる人、
納得いかずに、自分の意見で打ち負かそうとして衝突が生じる人、
相手の意見を尊重した上で、自分の意見も尊重して主張する人、、、
いかに自分の気持ちを自分のものとして認めるのか、
いかに、相手の考えや気持ちを真に尊重するのか、
違いがあること、そのものを認めること、
それが、人と関わっていく中で必要だということを、
冒頭の
“個性を大切に”、“個人を尊重しましょう”
という言葉は教えてくれているのかなと思いました。