それぞれの休職という体験や、病気になる前と後とのことを比べながら、さまざまな気づきがあったということを聞かせていただきました。
これまでの人生の中で、気付かなかったこと、向き合ってなかったこと、考えようという意識すらなかったことについて、CRESSの中では仲間と考え合う時間になっているのかもしれないですね。
「病気になってから、以前の自分とは違うようになってしまった」、「一体、自分は病気なのか」、「これからどうなっていくのだろう」…さまざまな言葉が行き交いました。
‘変わる’というテーマが出てきましたが、それは、一体どういうことを意味するのでしょうか?
変わるとは…どのくらいの量の変化なのか、どんな質なのか、目に見えにくいものもあれば、目に見えるものもあるかもしれません。
みなさんのお話を聞かせていただく中で、それぞれが言葉にしたことや、心の中で考えたことや、思い巡らせたこと、そのものが大切な体験であり、これからにつながるヒントになっていかれたのではないかなと思いました。
これまで数十年かけて積み上げてきた自分を変えるというのは、大変なことです。
本当に変わることが必要なのかどうか、一体何を変えることが必要なのか、それはどのくらい変わらないといけないのか、自分は何のために変わりたいと思っているのか、、、
その先には何があるのか、、、
答えは、すぐには見つからないかもしれません。
今の自分と向き合うことは一番むずかしいことですよね。
でも考えることで、どんなに些細な事であっても、何かに気づけることがあると思います。
「今まで避けていたものに取り組んで見ることができた」、「苦手だったものを楽しめるようになった」、「日々の些細なことがしあわせだと思えるようになった」、、、
こういったコメントを聞いて、出来事は同じでも、受け止め方や感じ方が違うだけで、これまでとは違った体験をされたということが、すでに心の広がりや深まりにつながっているのではないかなと思いました。
今まで考えようともしなかったことを考えてみたこと、今まで言葉にできなかったことを言葉にしてみたこと………そこから何かが始まっていくような気がします。
それもきっと、CRESSという場で出会った関係性があるからではないでしょうか。