10月、季節の変わり目。リワークCRESSでも、一つ大きな変わり目を迎えています。それは、グループ作業のプロジェクトの切れ目です。
グループ作業とは、リワークで行っているプログラムの一つです。このプログラムでは、グループを職場と見立て、仕事を模した作業を行います。他のプログラムと異なるのは、1回きりで終わるではなく、複数回を通して一つのプロジェクトを進行するということです。9月の末に今年のリワーク通信秋号のプロジェクトが終了し、10月からはリワーク通信冬号を作成するプロジェクトが始まっています。
CRESSで行っているこのプログラムの特徴は、職場としての組織づくりからメンバーが行うことです。今まさに、メンバーたちが仕事を進めるための組織や役職を話し合って決めている段階です。
組織決めを自分たちでしようとするとき、どんな気持ちの動きが起こるでしょうか。組織のトップとして前に立つ恐怖、他のメンバーからどう評価されるのかという不安、責任を回避したくなる気持ち、他のメンバーに対する信頼感や不信感……。グループ作業では、こうした気持ちの動きを捉えて、相手とコミュニケートしていくことを重視しています。
確かに、実際の仕事では、こういう気持ちに正面から向き合って、相手と膝を突き合わせて話し合う機会はないかもしれません。割り当てられた役職や立場で、いかに効率的に仕事を進められるか、ということに重点が置かれることも多いでしょう。しかし、だからといってそこで動く気持ちがなくなるわけではありません。リワークという治療の場だからこそ、職場で見逃してきた自分や他者の気持ちに目を向け、時には辛く苦しい気持ちを自覚しながら、自分の課題に向き合うことが必要になります。そういう姿勢が問われる場面に、今、CRESSのメンバーは直面しています。
ホームページでは、過去のグループ作業の作品をアップしています。グループ作業を経験したことがある方は、当時の経験を思い起こしながら、そうでない方は、メンバーたちが経験している気持ちの動きに思いを馳せながら、ぜひご覧になっていただきたいと思います。