秋と言えば「食欲の秋」、と言うことで、食にまつわる病気から、1番に頭に浮かんだ「痛風」を今回のテーマにしたいと思います。
痛風(高尿酸血症)とは…
尿酸が増えすぎ、関節に溜まることで強い炎症が起こり激痛を伴う。
血液中の尿酸が増えすぎた状態を「高尿酸血症」と言い、この状態が長く続くと痛風発作が起こりやすくなる。
※尿酸は細胞の核などに含まれる「プリン体」という物質から作られる老廃物。
○原因:主に生活習慣による。
体内には常に一定量の尿酸が存在するが、産生と排出のバランスが崩れると
高尿酸血症が起こる。血液中に溶けきれなくなった尿酸が結晶となって関節など
に蓄積。その結晶が関節の軟骨から剥がれると、異物と見なされ白血球が攻撃し、
炎症を起こす。
*豆ポイント:こんな人は注意!
・男性(中高年に限らない) ・ストレスが大きい
・肥満 ・家族に痛風の人がいる
・お酒をよく飲む ・激しい運動をしている
・水分をあまりとらない
○症状:足の親指の付け根に歩けない程の激痛が起こる。
足の甲、足首、かかとに生じることも多く、まれに手の関節に生じることもある。
症状は2日~1、2週間程度で良くなるが、放置していると発作を繰り返し、次第
に慢性化し症状が起こる感覚が短くなる。
○検査:問診、触診、血液検査など
※尿酸値が7.0/dl以上で高尿酸血症と診断される。
○治療:生活習慣の改善と薬物療法
<生活習慣>
食べ過ぎ、飲み過ぎを避け、ウォーキングなどの運動(週3日程度の軽い運動)を取り
入れる。
*豆ポイント
・プリン体を多く含む食品に注意!
⇒レバー、真いわし、白子、かつお、えび、あんこう、干物(真あじ、さんまなど)
・水分を多めにとる(一日1.5L~2Lぐらいを目安に)
・尿をアルカリ化する食品をとる
⇒野菜、海藻、きのこ類
(ひじき、わかめ、大豆、昆布、さつまいも、ごぼう、人参、ホウレン草、干ししいたけ、など)
・ストレスを溜め込まない
<薬物療法>
尿酸値を下げる薬、尿酸を溶けやすくする薬、痛風発作を抑える薬
*豆ポイント:痛風発作後に、市販の抗炎症鎮痛薬を使用する際は、イブプロフェンを
主成分としているものを選ぶ。
痛風は男性に多い病気ですが、最近はライフスタイルの変化により女性も増加傾向にあります。“風が吹いても痛い”と言われるほどの激痛が起こる痛風(>_<)、食をたっぷり楽しみたい方も多い季節かとは思いますが・・・ほどほどに。