この週末から大型連休に入る方もいらっしゃるでしょうか?コロナの規制も随分と緩和され、外出したり、人と交流したりがしやすくなってきましたね。体調管理をしつつですが、皆さんにとってよい大型連休になるといいなと思っています。

さて、今回のブログでは、『ぐるぐる思考』について取り上げてみようと思います。

毎週水曜日の午前中に、グループミーティングというプログラムがあります。グループミーティングでは、ストレスマネージメント、認知療法、アサーショントレーニングに関する講義を受けていただきます。セルフケアや再発予防に関する内容を、講義(ディスカッションや個人ワークを用いながら)によって習得していくためでもあります。

今週は、認知療法の第3回が終了しました。認知療法では、具体的な経験の中での不安や動揺といった情緒に目を向け、自己対話によって適応的な新しい考えを経験できるかを目指していきます。今回の講義の中で私が話をした内容から、自己対話につながる視点でもありますが、「ぐるぐる思考」について紹介をしてみようと思います。

以下の用紙を使って、自分の思考や行動のパターンをみていきたいと思います。

例えば、業務が立て込み、余裕がなくなってきている状況の中で、自分が受け持つ仕事の期日が迫ってきていたとしましょう。そんな時、私は以下のような状況に陥りやすくなります。

①「期日に間に合うように終わらせなければ」と思うことで、②焦りが出てきます。とにかく、③残業など仕事をする時間を増やして解決しようとします。それでも終わらない状況になると、④「頑張っても先が見えない」という考えが生じてきます。そして気分はさらに⑤憂鬱な状況になっていきます。その状況を改善しようと思い、⑥仕事に没頭するといった行動を取るのですが、今度は⑦「どうして一人でやらないといけないの?」といった思いが登場し、他者に対して⑧不満や苛立ちを感じるようになります。そして⑨周囲との会話が減っていきます。

こうした悪循環が起きると私いとってはマズイです。ですので、自分で悪循環を断ち切るきっかけとして2つの点に着目をして、この悪循環に陥らないように注意しています。

一つは「仕事の時間を増やし始めたら、悪循環に入りかけている」と気づくことです。仕事を持ち帰ったり、残業が続いたりすると、自分のキャパシティをこえている可能性を自分で持つようにしています。

もう一つは、「仕事に没頭している」ことに、他者から気づいてもらうことです。つまり、こういった悪循環があることを、一緒に働く他のスタッフへ共有して、声をかけて欲しいと伝えています。私が、冗談も言わず、雑談もなく、仕事に没頭している状況は、赤信号なんです。そして、このタイミングを逃すと、他者に対して不満を向け始めてしまうため、遅くてもこのポイントで悪循環を断ち切りたいと考えています。

 

自分で気づける段階は、残業が増えてきた時。自分では気づきにくいけれど、他者に気づいてもらいやすいのは、仕事に没頭し始めた時。

こういった自分のパターンを知って、断ち切るポイントを自分で把握しておくことはセルフケアの視点でとても役に立つと思います。

自分が陥りやすい悪循環のパターンが、皆さんにもあるでしょうか?自分と対話してみると、こういったパターンが見えてくるかもしれません。そして、悪循環を断ち切るポイントも同時に見つけてみてください。