今日のブログは、グループ作業でメンバーが作りあげた二つの成果物をご紹介したいと思います。
グループ作業は、リワークの参加メンバーが主体となって、数ヶ月をかけてある共通のプロジェクトに取り組む、職場復帰を強く意識したプログラムです。
全体を代表するリーダーをメンバーから選出し、どういうサブグループが必要となるかを検討し、組織づくりを実行して、決められた最終日(納期)に向けて、進捗管理を十分意識しながら取り組みます。

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さて、まず、5月〜6月の二ヶ月間のグループ作業で取り組んだ、「ワクワク♪リワーク通信〜2014年夏号〜」です。
今回のリワーク通信は、通算で第六号となりました。では早速ご覧下さい。

ワクワク♪リワーク通信 2014年夏号(第6号)

いかがですか? 海の青さと、山の緑が鮮やかです。
今回は、リーダーからの提案として、夏のイメージとして、「海」と「山」をコンセプトイメージとして決めて、それを背景にしました。
表面と裏面の二つのグループに分かれて、コンテンツ(内容)とレイアウトを検討し、時間をかけて作りこみました。

ブログの冒頭に、グループ作業は職場復帰を意識したプログラム、と記しました。仕事では、進捗管理は必須ですし、成果物を出すことが求められる訳ですから、その意味で、グループ作業でプロジェクトに取り組んで成果物を完成させることは、復職への自信にも繋がります。
しかし、CRESSのグループ作業で大事にしているのは、ただ完成させることだけではなく、各メンバーが他のメンバーと一緒に仕事をするなかで、どういうコミュニケーションを体験し、そこで何を感じ、思うのか、ということを、大事にしてもらっています。
そうしたことを大事にしてもらっている理由は、生身の他者とのコミュニケーションの体験を通じてこそ、自分自身を知る、かけがえのない機会が提供されるからなのです。

リワークに参加する人とは、職場復帰を目指す人ですが、CRESSで一体何を体験してもらうことになるのかと問われるならば、それは、休職に至ったことをきっかけとして、各参加者が自分自身のことを考える場です。

グループ作業では、楽しく仕事ができるというだけでなく、きっと、上手くコミュニケーションをとれなかった体験や、相手を嫌だと思った体験だってするのです。
自分自身が嫌になってしまうような出来事も、あるかもしれない。
良い体験だけでなく、悪い体験からも目をそらさずに、体験の総体を、リワークでは自分を考える大事な材料としてもらっています。
自分自身を知ることが、相手を知ることに繋がるのです。

今回のリワーク通信のグループ作業を通じて、一人でも多くのメンバーが、自分の在り方を知るきっかけが得られたらよかったと、思います。

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次に、7月〜8月の二ヶ月間のグループ作業の成果物である「文芸誌AURORA(オーロラ)第2号」をご紹介します。
CRESSのメンバーは、アートセラピー(芸術療法)のプログラムで、ほぼ毎週、何らかの創作活動をしています。絵を描いたり、工作をしたり、写真を撮ったり、小説や短歌をグループで創ったりしています。その一端は、これまでもブログで紹介してきました。
こうしたメンバーによる芸術的創作を、一冊の文芸誌に収録する試みが、文芸誌オーロラです。
オーロラの第1号を作ったのは、ちょうど一年前のことになります。
第一号は、当院のHPでご覧いただけます。

それから1年が経過し、今回、第2号が完成した訳です。冊子なので、ページ数がありますが、以下にご紹介したいと思います(後ほど、HPでも御覧いただけるようにします。)












文芸誌のグループ作業でも、リーダーを中心に、どういう創作物を収録するか検討を重ねていきました。さらには、創作そのものにも取り組んでいくという、という非常に深いグループ作業の体験がなされたと思います。
今回収録された三つの作品群、コラージュ、リレー小説、写真集には、それぞれのメンバーとグループのこころの有り様が映し出されています。
そうした創作物を、一つの作品集としてまとめあげること。
つまり、想像的な創作作業と、現実的な実務作業という、二重の水準でのグループ作業が求められた訳です。

考えてみれば、私たちの仕事も、創造的な部分と、実務的な部分の、二つの部分が相互に関連しているのではないでしょうか。
クリエイティブな発想があるからこそ、仕事が楽しくなります。しかし、想像だけで仕事をして、現実的な管理がなされなければ、創造は実を結びません。

創造性と現実性の二つが、車の両輪のように動いてこそ、私たちは豊かな仕事をすることができるのだと思います。

文芸誌の作成は、そうしたことを考えるきっかけになったのではないか、と思いました。

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リワーク通信と文芸誌、この二つの成果物の完成を、メンバーとともに喜びたいと思います。
そして,メンバーの皆が自己を振返って、復職への力強い一歩へと繋がったことを、願います。